ホームパーティーとは
アメリカでの留学生活を経験すると、週末や祝日に友人の家で開かれる「ホームパーティー」に招かれる機会が少なくありません。
ホームパーティーとは、家族や友人を自宅に招いて食事や会話を楽しむ文化のことで、アメリカではとても一般的な社交のひとつです。
誕生日やクリスマス、ハロウィンなどのイベントに合わせて開かれることもあれば、ただ仲間と食事を囲むカジュアルな集まりもあります。
日本では「パーティー」というと少し格式ばったイメージを持つ人も多いですが、アメリカのホームパーティーはもっとラフでフレンドリー。
主催者の家のリビングや庭で、軽食やドリンクを楽しみながら会話を弾ませる雰囲気です。
とはいえ、気軽な集まりとはいっても、そこにはアメリカ流のマナーが存在します。
服装の選び方や会話の仕方、ちょっとした気遣いを心得ておくことで、より楽しい時間を過ごせるようになります。
ホームパーティーで気をつけたいマナー
まず招待されたら、必ず出欠の連絡を早めに返すことが大切です。
アメリカではRSVP(Répondez s’il vous plaît/返事をお願いします)が習慣になっていて、参加可否の連絡が遅れるのはマナー違反とされます。
出席する場合も、予定が変わって行けなくなったときは必ずホストに連絡を入れましょう。
当日の服装は、パーティーの種類によって変わります。
フォーマルな夕食会であればワンピースやジャケットなどを選び、カジュアルな集まりならデニムやシャツでも問題ありません。
迷ったときは「ドレスコードある?」とホストに聞いておくと安心です。
アメリカのホームパーティーでは、手ぶらで行かないのが暗黙のルール。
花やワイン、デザートなどちょっとしたギフトを持参するのが一般的です。
高価なものでなくても構いませんが、「あなたのために選んだ」という気持ちが伝わるものを選ぶと喜ばれます。
到着したら、まずホストに挨拶し「招待してくれてありがとう」と伝えましょう。
時間に遅れるよりも少し早めに着く方が印象が良いと考えがちですが、アメリカでは開始時刻ぴったり、もしくは10〜15分遅れくらいがちょうどいいタイミングです。
あまり早く着くと、ホストが準備中で慌ただしくしていることもあるので注意しましょう。
また、料理を取り分けるときは「May I help myself?(取ってもいい?)」など一言添えるとスマートです。
料理を褒めるのも大切なマナーのひとつで、「This is delicious!」や「I love this dish!」と素直に伝えると場が和みます。
会話のコツと場の楽しみ方
ホームパーティーでは、初対面の人と話すことも多くあります。
会話のきっかけを作るには、「どこに住んでるの?」「何を専攻してるの?」といった軽い質問から入るのがおすすめです。
アメリカでは自分の考えをはっきり伝える文化があるため、相手の話に興味を持ちながらも自分の意見を添えることで、自然なコミュニケーションが生まれます。
ただし、宗教や政治、収入などの話題は避けるのがマナー。
会話が盛り上がっても、デリケートな話題に踏み込むのは避けましょう。
代わりに、映画や音楽、旅行の話題は誰とでも盛り上がりやすいテーマです。
また、食事をしながらの会話では「食べながら話す」こと自体は失礼に当たりませんが、口に物が入っているときに話すのは控えましょう。
小さなことのようですが、こうした所作の違いが印象を左右します。
最後に忘れてはいけないのが、帰るときの一言です。
パーティーの終わりには、もう一度ホストにお礼を伝えましょう。
「Thank you for having me. I had a great time.」と笑顔で伝えるだけで、次の招待にもつながります。
留学生活の中で、ホームパーティーは単なる食事の場ではなく、文化を知り、人とのつながりを深める絶好のチャンスです。
初めは緊張するかもしれませんが、少しずつ慣れていくうちに、アメリカのオープンな人付き合いの魅力を実感できますよ。
